こどものいのり:日本キリスト教団出版局/絵本レビュー

祈る。というはどういうことか。
広辞苑によれば、

⑴神や仏の名を呼び,幸いを請い願う、祈願する
⑵心から望む、希望する、念ずる
⑶(相手や事物に)わざわいが起こるように祈願する、のろう

といった意味があるようだ。

私のような大人が「子供の健やかな成長と幸せを願い、祈る」場合とは異なる、子供の視点からの祈り。そんな心穏やかな内容の絵本である。

好きなところ① あさ

あさ

きもちのよいあさを ありがとう
かみさま ぼくがみえますか
たのしい いちにちであるように
きょうも ぼくをみていてください

引用:こどものいのり

なんとも健気な一日の始まりだと思う。

どれだけの人が朝、目が覚めた時に「気持ちの良い朝」だと思え、それに感謝できるだろう。
日々が楽しいと思える子供は素敵だ。

好きなところ② へいわのために

キリスト教系の幼稚園だった子供は、夜、毎晩といっていいほど寝るときにお祈りをしていた。
今でも覚えている一節は、これだ。

世界中の子供たちが幸せでありますように。

小さな子供が、小さな声で、祈りを捧げる姿は感動すら覚えた。

出版情報

日本キリスト教団出版局
ISBN978-4-8184-2132-5

文:船本弘毅(ふなもとひろき)
絵:木下惇子(きのしたあつこ)

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キリスト教系の絵本だが…

宗教関係なく子供の情操教育のためには、読んであげてもよいと思う。

なぜなら、子供の祈りというのは、
毎日が楽しくて、幸せで、争いがなく、笑って、遊んで暮らせること。
これに尽きるからである。

親だってそうだ。
子供が毎日、楽しくて、幸せで、争いがなく、笑って、遊んで暮らせること。
あとは、ちゃんと勉強してくれること。

普遍の愛である。

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