小学校、中学校、高校。
どこかのタイミングかで、ノートの端などにイラストを描き始めるということが多いと思う。
私も御多分に漏れず、中学生の頃にイラスト未満の落書きを描きはじめた。
藤田和日郎先生作の「うしおととら」である。
ちょうどその頃、高橋留美子先生の「らんま1/2」も好きで模写をやっていた。
それから30年以上経って、再び、可愛いイラストを描きたいと思うようになった。
なぜ、萌え系のイラストを描きたいのか?
これを語るために、少し語る必要がある。
オタクはなろうと思ってなるんじゃない。気づいてたらなってる。だからやめられない。
高校受験の最中、塾の帰りに小さな街の本屋さんに立ち寄った。
そこで見つけたのが深沢美潮先生の「フォーチュン・クエスト世にも幸せな冒険者たち」である。
人生初のラノベである。
元々、小学生の頃からマンガは好きで、コロコロコミックを毎月購入して、ドラえもんの映画を毎年楽しみにしているごく平均的な状況だった。
その後、キン肉マンや魁!男塾などを読み始め、なぜかバリバリ伝説といった方面にも飛び火している。
小説は、シドニィ・シェルダンの「ゲームの達人」がお気に入りだった。
頭の悪かった私は、高校受験時に「小説」や「マンガ」を読むというのは非常にリスクの高い行為で、自ら禁止していた。
そんな最中、ドラクエっぽいタイトル、冒険者の誘惑に負けて購入している。
高校生になると、部活とギターに傾倒していたものの、マンガをよく読んでいた。
主にジャンプ系のマンガで、「ジョジョの奇妙な冒険」や「こち亀」などである。それに加えてガンガン系が乱入してきて、衛藤ヒロユキ先生の「魔法陣ぐるぐる」がお気に入りだった。
どうやら、メタルマックスや女神転生にハマっていようとも、そこは終末の世界。
ドラクエ要素のファンタジーは心をくすぐるものであったというのは、間違いない。
ずっとアニメやマンガ、小説が好きなまま歳を重ねると思っていた。
そして実際、毎月のようにマンガやラノベを買っていた。
更に歳を重ね、私の元に子供が産まれた。
非常に手のかかる子供で、仕事と育児が生活の主軸になり、マンガや小説を読むより「ぐっすりと寝たい」という状態になった。
そして、マンガや小説を一切読まなくなったこともあり、引っ越しを機に蔵書の9割以上を処分した。
妻は新居に持っていけばいいのに。と言ってくれたが、読む機会もないだろうと当時は感じていたことで処分はむしろ、物や執着が減って気持ちが楽になった。
小学生の頃から保管していたもの、すでに廃刊になっているものなどが多くあったがBOOK OFFで一括で引き取ってもらったが微々たるお金にしかならかったと思う。
そしてそれから10年近く経って、子供が自分たちで遊ぶようになり、少し手が離れてると時間ができるようになった。
子供がコロコロコミックを読んで、私も懐かしい気持ちでコロコロコミックを読んだ。
二世代で読める長寿雑誌であることに感謝し、私の「根っこはオタクなんだ」というものを実感させられた。
子供が小さいときは、ディズニー映画とジブリ映画がメインだった。
私の時間ができるにつれ、サスペンス系の映画や、アクション映画を一人で見るようになり
なんだこのタイトル?で選んだアニメ「負けヒロインが多すぎる!」がトリガーになった。
私は、まだオタクをやめられていなかった。
妻は言う「好きなものあるじゃん。よかったね」と。
妻は私が萌え系の可愛いイラストが好きなことも知っていたし、初音ミクが好きなことも知っていた。
気持ち悪くない?と聞いたこともあるが、妻から返ってきた言葉は、「絵じゃん」だった。
可愛い萌え系のイラストを描きたい
姪っ子が、落書きでサンリオのキャラクター「クロミ」を書いていたのだが、めちゃくちゃ上手だった。
私には画力がない。
ノートに落書きをしていたのも30余年も昔。
今も変わらずに好きなマンガやラノベがある。
そしてそれらに登場する、好きなキャラクターたちがいる。
そのマンガや挿絵を描く漫画家さんやイラストレーターさんたちの、好きな絵柄もある。
しかし、私には画力がない。
好きなキャラクターを描きたい。ファンアートと呼ばれるものだ。
描きたいと思う源泉はこれで十分だった。
問題はそして浮き上がる。
何から始めたらよいのか?
外山滋比古先生が「思考の整理学」でも書かれていたが、学び直しをするとき、まず「学校」へ行こうとする。ということを書かれていた。
理由はわかる。何もわからないから、どうすればいいのか教えて欲しい。と思うからだ。
私もその一人だったようで、イラストを描きたいから「最適化された上達方法を教えてもらい、超簡単で、超楽で、超ド短期で神絵師と呼ばれるような存在になる方法」を探そうとしていたことだ。
何をしていいか?すらわからないレベルから開始しているので、
私のようなイラスト超初心者が、イラストを描けるようになって、SNSで投稿できるようになるまで。
その軌跡を残そうと思う。