Proton Mail(プロトン)のサービスが最高で最強すぎる

SEでジョインしてくれたゆうき君に教えてもらい、以降、私がGoogle以外のサブスクで支払いを行っているサービスの一角になる。
ただ、ネットで検索してもなかなか情報がでてこず、でてきても表層的なアカウント作成や概略が多いため、随時更新して備忘録として残していきたい。

目次

Protonについて

proton(プロトン)は、ユーザーのプライバシー保護を重要視し運営がなされているが、ユーザー情報を開示する可能性も説明がなされている。
以下の引用はProtonの創業者でありCEOであるAndy Yen氏の記事である。

  1. Under no circumstances can our encryption be bypassed, meaning emails, attachments, calendars, files, etc. cannot be compromised by legal orders.
  2. Proton Mail does not give data to foreign governments; that’s illegal under Article 271 of the Swiss Criminal code. We only comply with legally binding orders from Swiss authorities.
  3. Swiss authorities will only approve requests which meet Swiss legal standards (the only law that matters is Swiss law)
  4. Transparency with our user community is extremely important to us. Since 2015, we have published a transparency report publicizing how we handle Swiss law enforcement requests: https://proton.me/legal/transparency(new window)
  5. Under Swiss law, it is obligatory for a user to be notified if a third party makes a request for their private data and such data is to be used in a criminal proceeding. More information can be found here.
  6. Under current Swiss law, email and VPN are treated differently, and Proton VPN cannot be compelled to log user data
  7. Due to Proton’s strict privacy, we do not know the identity of our users, and at no point were we aware that the targeted users were climate activists. We only know that the order for data from the Swiss government came through channels typically reserved for serious crimes. 
  8. There was no legal possibility to resist or fight this particular request.

引用:Protonmail Important clarifications regarding arrest of climate activist

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Proton Mail

Proton社のメインサービスとなるメールサービス。
本社とサーバーがスイスにある。
個人の権利に対する強力な法的保護を有しており、スイス連邦憲法、プライバシーに対する憲法上の権利を明示的に確立している。
そのため、スイス当局からの開示請求でなければ「利用者情報を開示しない」としている。
詳しくは、Why Switzerland? An analysis of Swiss privacy lawsを一読したい。

Why do I need a private email?

Everyone benefits from switching to a private email service like Proton Mail. Protecting your emails with end-to-end and zero-access encryption helps you take back control of your data and acts as insurance for your online safety in the event of future data breaches or changes in legislation. On a wider scale, using a secure email like Proton Mail helps protect democracy and free speech by ensuring you can exercise your right to privacy wherever you are.

引用:Proton Mail Proton Mail FAQ


ベンチャー企業で勤務していた際、私の受信メールのすべてをメールサーバーで監視され、パソコン本体からOutlookの.pstファイルを抜かれた経験がある。
それ以降、私が安全・安心なEmailとして利用しているメールサービスが、ProtonMailである。
このあたりのプライバシーや情報保護の理念については、CEOであるAndy Yen氏のTEDなどをご覧いただくと安心・安全に利用できる点を理解できる。

Proton Mail:プランの比較

FreeeMail PlusProton UnlimitedProton Family
メールストレージ1GB
総ストレージ1GB+5GB15GB500GB3TB
Proton Sentinel××
ユーザー数1人1人1人6人まで
アドレス数1101590
カスタムメールドメイン×133
1日あたりのメッセージ150無制限無制限無制限
フォルダ数3無制限無制限無制限
ラベル数3無制限無制限無制限
フィルター数1無制限無制限無制限
添付ファイルサイズ25MB25MB25MB25MB
HTML署名
E2E暗号化
hide-my-emailエイリアス1010無制限無制限
連絡先グループ×
メールクライアントサポート×
自動返信×
キャッチオールメール×
自動転送×
スパムとゴミ箱を自動削除×
スケジュールのスヌーズ×

Email Trackerのブロックが行われている

メールを使ったマーケティングオートメーションというものがある。
開封率、クリック率などを計測し、ABテストを行ってよりよいメールマーケティングを行う手法だ。
私もMailchimpを愛用していたので、よくわかる。

Mailだけではなく、WEBブラウザをBraveに変更することで、より強固な体制が構築できる。

Phish Guardが動いている

通常、魚釣りを英単語にするとFishingという綴りになるが、Phishは造語になる。
メールで騙されてURLのクリック、添付ファイルの開封などのアクションを起こさせて情報を抜き取るというフィッシングメールのことを指す。
利用するメールサービスをProtonに変更することで、そもそものメール対策がしっかりとなされているため、怪しいメールにフラグを立てることができる。

パスワードの保護

Proton Mail以外のメールサービスに送信する際に利用したい機能。
Outlookなどで添付ファイルを送信し、解凍し開封するためのパスワードを設定したことがあると思う。
通称「PPAP」と呼ばれるもので、①パスワード付のメールを送信します②パスワードを送信③暗号化④Protocol(プロトコル)の頭文字になる。

PPAPと根本的に異なり、Proton Mailはメールそのものを暗号化し、その暗号をパスワードを使うことで解凍しメールを読むことができる。
上限付きだが、受信者は暗号化された状態で返信することが可能となる。

パスワード・期限付きのメールは送信済ボックスには格納されないため、すべてのメールから確認が必要になる。
WhatsAPPはMeta社とIPアドレス、OSなどの情報を共有しているため、たかがパスワードの送信でも使用を控えている。
その他のメッセンジャーとして、Signalなどもある。電話番号に紐づくなど考え、私はThreema(スリーマ)を利用している。
この点は、Best WhatsApp alternatives for privacyの記事を参考にしたい。

メールの有効期限

メールを送信してからの有効期限が設定できる。
デフォルトで28日となっているが、1時間、1日、3日、1週間、カスタムにて設定も可能。

By default, Password-protected Emails will expire 28 days after you send them. You can change this time using the expiration timer. To change the expiration time, click Edit or the horizontal three dots at the bottom and select Set expiration time.

引用 Proton Mail How to send Password-protected Emails in Proton Mail

メールの有効期限が切れる

設定されたメールの有効期限が切れると、パスワードを入力する前段階ではじかれる。

メールエイリアス(予備メール)の生成

Gmailは無料で作成できるので、メールマガジン登録用だったり、通販サイトの登録用だったりと捨てアドと呼ばれるメールアドレスを作成。その後、メールアドレスとパスワードを失念。なんてことが起こりうる。
実際、私もGmailだけで最大12個運用していた時期がある。いずれもメールアドレスを廃棄した。
Gmailで残っているのは課金しているアドレス1つにまで絞った。

というのも、Proton Mailでは予備メールの作成がたった3ステップで簡単にできる。

Proton Mail  → セキュリティセンター → エイリアスを作成

また、Proton Mailのエイリアスに届くメールはすべて、本メールの方に届く仕様である。

クロスプラットフォーム

パソコン、スマホ、タブレットで利用が可能。
デスクトップアプリに関しては、Mail Plusプラン以上でなければ利用ができないのでWEBブラウザでの利用となる。
私はBraveを利用したWEBブラウザでの利用を行っている。
iphoneは生体認証が必要なので、紛失した場合でも安心できる。

メーリングリストの一発解除

メールマガジンの登録を行う、ECサイトなどでアカウント作成を行うなどで、無数のメールマガジンが送られてくることになる。
解除する場合も、リンクボタンをクリックして、メールアドレスを入力し「登録解除」「購読解除」といったボタンを更に押し下げる。
面倒臭いものになると、登録時のパスワードを入力を要求されパスワードを忘れていた場合は、再設定を行い解除の手続きを行う。
といったものが多い中、メーリングリストの解除を一発で済ませるのはありがたい。

登録解除後は、安易に登録しないことだ。

Proton Pass

Proton mailのアカウントを持っていれば利用できるパスワード管理サービス。
無料プランからも利用できるが、有料プランのうち、Mail PlussなどでPass Plussプラン以外のものになると無料プランと変更はない。
より便利に使うとなると、Pass PlussプランかProton Unlimitedプランの加入が必要になる。

Proton Pass:プランの比較

内容Free
Pass Pluss以外
Pass PlussProton Unlimited
無制限のログインとメモ
無制限のデバイス
保管庫の数2個50個50個
Hide-my-email エイリアス10件無制限無制限
保管庫の共有最大3人最大10人最大10人
統合された2FA認証機能×
カスタムフィールド×
情報漏洩のモニタリング×✓(近日公開)✓(近日公開)

メールエイリアスの作成が可能

Proton mailでも作成が可能であった、メールエイリアスがProton Passの方でも作成が可能である。
無料プラン、Pass Plussプラン以外の有料プランであれば10件まで作成できるので、必要にして十分かと思うが、各サイトごとにエイリアスを生成したい場合は、Pass PlussかProton Unlimitedの契約を行いたい。

クロスプラットフォーム

特に便利と感じるのは、パソコンでもスマホでも同じパスワードデータを利用できる点にある。
メールやその他クロスプラットフォームアプリに転機して、登録といった手間が不要である。

パスワードのインポート・エクスポート

Proton Passを利用するまではすべてBraveでパスワードを保管・管理していた。
しかし、Braveのパスワード閲覧は非常に脆弱で、パソコンのPINコードを入力するだけで覗けてしまう。
そのため、Braveからエクスポートしたパスワードを一括でProton Passへインポートを行った。

Braveの他にもChrome、Edge、Firefoxなど主要ブラウザからのインポートに対応している。

エクスポートは、暗号化したもので行われる。とのことだがエクスポートしたことがないため感想が言えない。

入力補助などの機能

Proton Passの設定に、ログインフィールドにProton Passのアイコンを表示させるといった入力補助機能がある。
Braveの場合、拡張機能でアドレスバー横にアイコンを表示させることもできるが、マウスを動かすことが面倒くさいため非常に助かる。
設定はチェックボックスにチェックを入れるだけのため、非常に簡単だが、デフォルト設定のままでよい。

iphoneでのマニュアル作業(コピペ)

サイトによっては、Proton Passが起動せず、コピペを繰り返す必要があり面倒くさい。
この点は、公式ブログにも使い方でその旨の記載がなされている。

How to log in manually

  1. Visit the login page for the website or app you wish to log in to.
  2. Open the Proton Pass app, select the correct login item, and tap on the Username or email address field. The username will be copied to your clipboard.
引用:Ptoron How to use Proton Pass on your iPhone or iPad

iphoneでのマニュアル作業(コピペ)とオートフィルの区別

キーボードにProton Passからの提案が表示されない場合はマニュアル作業が必須になる。提案表示された場合はタップしてProton Passのアプリを起動した後に、自動でコピペされる。

iphoneでの自動入力(オートフィル)の設定

Braveでパスワードを利用することも考えて運用してきたが、極端な話し、Braveを開いてしまえばなんとでもなる。という点でやはりProton Passになってしまう。
ということで、公式にも設定方法の記事(How to set up Proton Pass on your iPhone or iPad)はあるが、実画面をキャプチャしたので追いかけながら説明する。

1.ihoneの設定からパスワードを選択

Screenshot

2.パスワードオプションを選択

Screenshot

3.パスワードの自動入力をONにする

4."入力を許可"と"検証コードを設定"をProton Passに変更

5.Proton Pass アプリの設定でプロフィールを開く

6.QuickTypeバーの提案をONにする

Linux, macOS, Safariに対応(2024年6月7日)

We’re excited to announce that Proton Pass has expanded its reach! With our new macOS app, Linux app, and Safari browser extension, you can now use Proton Pass on all major operating systems and browsers. Managing your passwords and other items has never been more convenient.

引用:Proton news Proton Pass now available on Linux, macOS, and Safari!

2024年6月7日にProtonMailから上記のメールが届き、Linax、macOS、SafariにProton Passが対応したことがわかった。
iphoneでもBraveを利用しているが、どうしてもSafariを使わなければならないときでもProton Passが利用できるようになった。

Proton Pass の Extra Passwordを設定する

Proton Drive

Proton mailのアカウントを持っていれば利用できるクラウドサーバーサービス
BOXやDrop Box。Google Driveと比較すると容量はそこまで多くないが、Proton社の情報セキュリティの観点から、財産となる情報を集約している。

各クラウドサービスとのストレージ・プラン比較

月額ストレージ
Proton Drive (無料)0$5GB
Proton Drive (Drive Plus)4.99$200GB
Proton Drive (Proton Unlimited)12.99$500GB
Proton Drive (Proton Family)29.99$3TB
BOX (個人・無料)0円10GB
BOX (Business)2,084.5円無制限
Drop Box (Basic・無料)0円2GB
Drop Box (個人・Plus)1,200円2TB
Google Drive (無料)0円15GB
Google Drive (プレミアム)1,300円2TB
いずれも月間払い

無料で利用する分であれば、Google driveの15GBが最多となる。

余談になるが、法人で利用する場合、BOXが一強。
まず、アメリカ政府機関も利用しているため、信頼感がある。
容量無制限、社内・社外問わず権限設定が可能、国外(現時点で中国含む)からのアクセスが可能、WEB・アプリ(BOXTOOL)で利用可能。社内の物理サーバーを置き、サーバーの管理、VPNの設定などの煩雑さと比較した場合、クラウドサーバーであるBOXを選択しない理由がない。

iphoneアプリは日本語対応していない

設定にあるのは、ログイン時のPINコードや生体認証についてや、プライバシーポリシーの表示、キャッシュのクリアとなっているので、言語設定ができないため基本的にすべて英語表記となる。

WEBブラウザの方は言語・時間設定があるので、言語の点で悩む場合はWEBを選択したい。

iphoneの"共有"に出てこない

iphoneには、ファイルなどを"共有する"機能が付いている。

その共有には、Google Drive やDropBoxは表示されるが、Proton Driveは表示されない。
APPで追加しようにも、APPにもProton Driveが表示されない。
しかし、Proton Mailは表示される。
そのため、一度、Proton Driveを開き、該当ファイルをアップロードを行うというアクションとなる。

現時点(2024年6月5日)ではiphoneの共有からProton Driveにアップロードする機能はない。
機能提案「Integrate iOS Proton Drive to transfer files via Share from any application to Proton Drive Mobile」で投票を行い実装されるのを待つばかり。

iphoneで確認する場合、データのダウンロードが必要

パソコンからアップロードしたPDFファイルなどをiphoneで確認しようとすると、データのダウンロードが行われ、以降は即ファイルを展開できるようになる。
通信料を考えた場合、WIFI環境下でのダウンロードを行うのが好ましい。

オフライン利用できる

この点はクラウドサーバーによくある設定になるが、ファイルをオフラインで利用できるように処理ができる。


Proton Calendar

Proton mailのアカウントを持っていれば利用できるカレンダーサービス。
言わずもがな、ではあるが、カレンダーである。

Proton Calendar:プランによる違い

Free
Mail Plus以外
Mail PlusProton Unlimited
カレンダーの数32525
暗号化E2EE2EE2E
カレンダー共有×
招待を送受信

Proton Mailでのリマインダ

Protonカレンダーに予定を登録すると、リマインダとしてProton Mailへ通知が飛ぶ。
Proton Mailで通知設定を行っていれば、リマインダの受け取り忘れもなくなる。

リマインダの時間として、なし、イベント開始時、10分前、30分前、1時間前、1週間前、カスタム(デフォルトで15分前)となっている。

Proton VPN

Proton mailのアカウントを持っていれば利用できるVPNサービス。
無料版より有料版の方がより強固なものとなっている。

Proton VPN:プラン比較

Free
VPN Plus以外
VPN PlusProton Unlimited
VPN接続台数1件10件10件
サーバー台数5か国
244台
90か国以上
5,100台
90か国以上
5,100台
VPN速度
広告ブロッカーとマルウェア防止×
高速ストリーミング×
高速な P2P/BitTorrent ダウンロード×
Double hop×
Secure Core サーバー×
Tor over VPN×
厳格なノーログポリシー
通信量/帯域幅制限
DNS 漏洩防止
キルスイッチ / 常時接続 VPN
暗号化された VPN サーバー
ルーター対応
スプリットトンネル×

プランを比較し、FreeプランとBraveの組み合わせでもよいかも知れない。

まとめ

Mail Plusプランで月額$4.99の支払いを行っているが、Proton Unlimitedの月額$12.99の方が非常にコスパはよい。
年払いにするとProton Unlimitedは3$値引きで更にお得。

外付けのSSDやHHDなどはGoogleの2TBプランに払う金額で毎年買い増しができる。
しかし、やらない。
Googleに課金している理由が、iphoneで撮影した画像ファイルの保存がメインになっている。
妻が写真を撮るのが本当に好きで、数か月に1度は画像をパソコンに転送するということを行っていたが、Google Photoと写真をリンクさせるだけで撮影した画像は全てGoogle Photoへアップロードされる。
本体の画像だけ削除すれば、本体ストレージに空きが簡単に、短時間で作れる。
この利便性に課金しているわけである。

ではProtonはどうか?
メールやスケジュール、パスワードと秘匿し暗号化されることで安心感が買える。
もちろん無料プランでも「お試し」レベルではなく、「有用な相棒」として利用ができる。
使わない手はない。

追跡と監視の無いインターネットは、非常に心地がよい。
都会の喧騒を離れ、大自然の中でくつろいで読書するような心地よさ。
これが、無料でアカウント作成ができるのだ。

今すぐ、Protonアカウントを作成しよう。

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