つりばしゆらゆらは、誰もが味わう「前進」「変化」に対する恐怖

 

いたちめです。

 

きつねの子シリーズの第2弾。「つりばしゆらゆら」を大人と親目線で

感想を述べていきたいと思います。

 

きつねの子シリーズとは

作者は、もりやまみやこ(森山京)さん。

イラストは、つちだよしはる(土田義晴) さん。

 

きつねの子が主人公の実に子供らしい物語。

大人目線になると「あまりに純粋。そして大人である自分の汚さを認識してしまう」

そんな絵本で、全5巻。

出版は「あかね書房」です。

 

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「つりばしゆらゆら」のあらすじ

きつねの子、くまの子、うさぎの子のいつもの子らが

つり橋を見つけるところから物語はスタートします。

 

つり橋の反対側から歩いてくる「いのししのおじさん」

きつねの子の「つり橋の反対側にはきつねの子がいるのか?」という問いに

いのししのおじさんは「いるよ、ただ女の子だけどね」と答える。

 

くまの子も、うさぎの子もまだ見ぬ友達と遊ぶところを想像しつり橋を渡ろうとする。

しかしあまりの高さに「大きくなってから渡ろう」「もう少し大きくなってから」

と、くまの子とうさぎの子の二人で、きつねの子を諭そうとします。

 

しかし、きつねの子はつり橋の反対側にいるまだ見ぬ「きつねの女の子」に会いたくて

毎日、一歩ずつ進んでいきます。

そして、一か月経った頃、つり橋の真ん中まで進むことができました。

ツバキの花と、ハーモニカの演奏を贈り、

くまの子とうさぎの子に呼ばれ、きつねの子は戻っていく。

「また、遊ぼう」という言葉とともに。

 

大人目線、親目線での感想

僕が感じたキーワードは

いのししのおじさんの「きつねの女の子」がいるというセリフ。

きつねの子の「きつねの女の子」に会いたい気持ち。

「まだ早い」「大きくなってから」と諭そうとするくまの子、うさぎの子。

揺れるつり橋。

谷底に見える川が見えてすくむ足。

昨日よりも一歩ずつ、進んでいく勇気。

 

これね。自己啓発の流れと同じなんだよね。

いのししのおじさんは、きつねの子が成長するためのメンター。

つり橋という怖い体験、試練を乗り越えた先にいる「きつねの女の子」に出会うために

きつねの子は、つり橋という試練に立ち向かうわけ。

 

そしてきつねの子はメンターが指示した方向、つり橋の向こう側に向かおうとするけど

くまの子とうさぎの子が「まだ早い」「もう少し大きくなってから」というセリフは

「時期尚早」「前例がない」と言われてもJリーグを開幕させた、二宮清純氏と同じ。

 

変化をしようする人に対するブロッカー。現状維持を続けたい人の代弁。

 

揺れるつり橋や、谷底にみえるキラキラ光る川の水面。

僕は高所恐怖症なので、イヤというほどわかるのですが

これは死の恐怖。

 

変化を体験した人にとっては些事なことであっても

変化したいと望んでいる人には、とんでもない恐怖と戦わなくてはいけません。

 

これは今。サラリーマンをやってる人が、明日、退職願を会社にたたきつけて

自分のやりたいことで生計を立てる!的な感じですかね。

わかりにくかったら、下の動画でやってる綱渡りを命綱付けていいからやれ!と

言われたことを想像してください。

 

 

それでも一歩ずつ進んでいける、きつねの子。

恐怖よりもつり橋の向こう側にいるきつねの女の子に会いたい(成功体験)が勝っているわけです。

 

物語は、つり橋の途中でくまの子とうさぎの子の声が聞こえ

きつねの子は引き返し終わります。

 

この「つりばしゆらゆら」ではきつねの子に会えたとも会えなかったとも

書かれていません。

あくまで読者の気持ち、想像次第なわけです。

 

大半の人が「会ってほしい」と願うはずです。

なぜなら、きつねの子がやったのは「変化」「前へ進む勇気」の具現化。

 

一部の人は「会えるに決まっている」と思うわけです。

なぜなら、変化して「きつねの女の子」に会えた人だからです。

 

ぜひ、子供と感想を話しするときに、子供がどちらの反応をしているか

耳を傾けてほしいなって思います。

 

もりやま みやこ (著), つちだ よしはる (イラスト)

シリーズの5冊セットもあります。

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