物語思考の感想

【「やりたいこと」が見つからなくて悩む人のキャリア設計術】というあおり文が気になった。

新しくベンチャー立ち上げに誘ってくれたメンバーが「起業よりも安定」に流れたこと、私が仕事でやりたいこともなくなっていたこと。
この2点が、私のキャリア形成について非常に重く頭を悩ませていた。

何が楽しいのか?何が欲しいのか?何を成し遂げたいのか?

「思考は現実化する」の「目標も計画もなしに成功するのは難しい」という金言に従い、それを払しょくし再び楽しく笑って過ごすための一助になればと購入。

根底に流れるゲーム理論

ゲーム理論は、1944年。数学者のジョン・フォン・ノイマンと経済学者のオスカー・モルゲンシュテルンの共著「ゲームの理論と経済行動」にて誕生した理論である。

ざっくり説明すると「日常で起こりうる事象は、すべてゲームである」というもの。

私が一番最初にプレイしたRPGは、ドラゴンクエストⅢそして伝説へである。
ファミコンであるがゆえに、セーブデータの消える音がトラウマになっている。
その後、ドラゴンクエストⅣ導かれし者たちをクリアすると、魔界塔士Sa・Gaシリーズ、メタルマックスや女神転生に流れていき、正統派とは分派した。

このJRPG群(メタルマックスは自由度が高く該当しない)は
「クリアまでの1本道のシナリオ・物語がある。その1本道から外れないようにフラグが設定されている」というもので構成されていて、スマホゲームに系譜が続いている。


「物語思考」はゲーム理論よろしく、キャリアを積み「自分が望む人生の為に物語を作ってしまおう」というものである。

類似するものとして。
2019年に神田昌典氏の講演会に参加し、フィーチャーマッピングを行ったことがある。その講演会は「ストーリー思考」という書籍を分かりやすく説明されたものだった。

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物語思考の5ステップ

本の帯に糸井重里氏が「ほんとに実行できる人がいたら、ほんとにうまくいくと思う」とコメントを寄せているうえに、著者であるけんすう(古川健介)氏も第1セクションで「私も同じようなワークは飛ばしていました」と書いている。

実際にワークに励む人はどれだけいるだろうか。

10年後に叶えたいWishリストの作成

Wishリストの作り方については、色々と本を読んできたが代表的なものを紹介する
青木仁志「目標達成の技術
大平信孝「先延ばしは1冊のノートでなくなる
望月俊孝「今すぐ夢がみつかり、叶う「宝地図」完全版: 1日3分見るだけ!
神田昌典「非常識な成功法則


Wishリストの内容は、20%くらいの完成度でもよいので、まず作り、リプレイスすることが肝要となる。

キャラクターの設定

物語には主人公がいる。
ドラゴンクエストであれば勇者であり、メタルマックスだったらハンターである。
私=キャラクターではあるが、キャラクターの設定について「物語の法則」をら着想されていて、矢沢永吉氏を具体例として紹介されている。

キャラクターを動かす

自身が設定したキャラクターは、どのように話し、考え、行動するか?
Wishリストを達成するためにキャラクターはどうするか?
ということを、様々なシチュエーションでリストアップしていくが、if thenプランニングに近いものだ。

キャラクターが活きる環境をつくる

キャラクターの原型(アーキテクト)を作る際にサンプルとなった人物をトレースしてくため、コミュニティに参加するなどを行っていく。
事例として、堀江貴文氏のTERIYAKIでの食事が紹介されている。まさに時は金なりである。

キャラクターが活きるように物語を転がす

キャラクターを設計し、環境をつくればあとはWishリストを達成できるようにキャラクターを動かしていく。
そのために、JRPGのように「イベント」を設定しておく必要がある。
「イベント」に対して「どうするか?」を考え、「行動を小分け」していく。

感想

ナポレオン・ヒル「思考は現実化する」にある通り「目標も計画もなしに成功するのは難しい」を行動まで落とし込む必要がある。
Wishリストを作り、怠惰な自分では動かないから「私はこのような夢を持って、その夢を叶えるため、このような話し方、考え方を持って行動します」とキャラクターの設計にて、自己認識を書き換える。

「キャラクターが活きる環境を作る」というのが一番難しいかもしれない。


本の内容としては良いのだが、二度三度と読み直しするのが面倒くさく感じる。
例えば、Wishリストの作り方事例で数値化をあげ、けんすう氏本人の数値化の事例が突如始まる。
キャラクターの環境を作っていく点でTwitterの運用方法が突如始まる。

法人が事業計画を作るように、個人も夢を作って目標と計画を作り、その目標と計画を達成できるように日々行動していく。

そんな当たり前のことを忘れて生きていた私には、良書といえる。

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